フローとストックの考え方-B

たとえば企業が、運搬用の小型トラックを1台新規に購入したといたします。
そのときに200万円を支払えば、フローで見れば、200万円の出費(支出)です。
しかし、その小型トラックは資産(車両運搬具)をストックとして手に入れたことになります。
このとき、小型トラックの資産としての価値をどう評価するでしょうか。

買った時点では200万円の価値がありますが、時間が経つにしたがって資産価値は減少していきます。
仮に5年で価値がゼロになるものと仮定すれば、毎年40万円ずつ、資産価値が下がります。

このとき、同時に、費用(償却費用)が40万円分発生したと考えます。
これを企業会計上は、減価償却と呼んでいます。

価値がゼロになるまでの期間である耐用年数は、法令で定められております。
別の言葉で言い換えれば、資産が費用化されるということです。
資産の減少=費用の発生なのです。

 

個人の家計でも、同様の考え方をしてみましょう。
自動車や住宅を購入した場合、現金の面では大きな出費となりますが、それは自動車や住宅という資産を手に入れたということでもあります。
これらは何年も使うことができるでしょう。

しかしながら、同時に、年月の経過とともに減価していくと考えます。
正確には意昧が異なりますが、一般に、売却する場合の下取り価格が下がっていくのをイメージしてもよいでしょう。
土地も私たち人間の生活に不可欠のものであり、建物と同様に不動産なのですが、基本的には減価しません。

どういうことでございましょうか。

建物は使用年数によって傷んできたり、汚れてきて価値は徐々に失われていきますが、土地はそうではないからです。
むしろバブルの時期には物価高騰の勢いの中で、高額物件が続出いたしました。
土地は地域にもよりますが、比較的安定した資産と言えるでしょう。

ライフイベントとライフプラン

「プラン=計画」と言っても、たとえば学生さんの受験勉強の計画などとは、ちょっと意味合いが変わってきます。

受験勉強の場合は、入試の日に向けて、やるべきことを洗い出して、日々こなすのが計画です。
しかし、人生はいくら計画したところで、思い通りにいかないものです。

 

ライフプランを立てることは、人生をどう生き生きと過ごすかを考えることと同義です。

大学に入る、就職をする、住まいを借りる、結婚をする、子育てを始める、海外旅行をする、家を建てる、子どもを大学に入れる、退職する、第二の人生をスタートさせる、親を介護する。これらは誰の人生においても大きなイベントです。
これらをライフイベントと呼びます。

もちろん、一生をシングルで過ごそうという考え方もありますし、海外に移住したいというような選択肢もあり得ます。

 

いずれにしても、こうした将来のライフイベントにはお金がかかります。
そういった時、いざというときにお金が足りなくてできない、となってしまったら困ります。

ですから、現時点で想像できる範囲でかまいませんので、こうしたイベントに対してどのようにお金を使うのかを考えてみましょう。

そうすることで、将来に対する不安がなくなり、より充実した人生を送ることができるように準備するということ、これがライフプランというものなのです。

ライフプランをふまえたキャッシュフロー表

金融リテラシーライフプランを考えるとは、将来にわたる生活の資金をどのようにまわしていくのかを計画することをさしているのでございます。

 

まずは1年後の収入予測、家族の成長を考慮した支出予測、生活費と車の維持費などのいわばランニングコスト、家族旅行などのライフイベントなど、1年間の支出を洗い出すことからスタートします。

そして、2年後、3年後、4年後、5年後と順に表に数値を記入していきます。

結婚、出産、住宅購入そして、子どもの入学など大きな費用の掛かるライフイベントも記入します。
もちろん、いつ結婚するかなどはわかりませんが、自分が人生の中でどのあたりの時期にそうしたライフイベントを経験するかを想像してみるのです。

各人各様、自由自在に考えてかまいません。

自動車は高い買い物ですから買わない選択もあるし、住宅購入は何十年もにわたりローン返済の負担が家計を逼迫させることもありますから、持ち家でなく賃貸を利用する選択もあり得ます。

このように考えてみると、10年先、20年先の展望が見えてきます。
目先の支出だけでなく、長期的なスパンで自らの家計を見つめることができるのがキャッシュフロー表の特徴です。

まず現在の収入を記入し、想定されるライフイベントを書き込むことから始めてみてはいかがでしょうか。

 

キャッシュフロー表は、ある年齢の1年間の家族の収入と支出のおおよそを計算し、残額を貯蓄(繰り越し)として次の1年間に繰り返し計算をすることで、10年後、20年後の年間収入と年間支出の差、すなわち貯蓄状況を見通すツールになるものなのです。

 

一例として、「私は今、25歳。結婚予定は27歳、妻は結婚時25歳。私の現在給与は年間手取り280万円。結婚時の妻の給与が年間240万円、共働き予定。妻28歳第1子出産、第2子出産。住宅取得は私が33歳のときを予定。給与の上昇率は2%」としてみましょう。

なお、平均的な教育費の概算として、保育園は年間40万円(幼稚園は50万円)、小学校で年間30万円(私学の場合は150万円)、中学校50万円(私学は130万円)、高校40万円(私学は100万円)として計算してみてください。

このデータから計算して、一人の子が、幼稚園(3年保育として)から高校まで私学で過ごすとすれば約1700万円の支出となります。
子どもの教育費がどれほど家計の負担として高い比重を占めるものかわかっていただけるでしょう。

 

こういった感じで、例えば20年間のキャッシュフロー表を作成してみると、結婚、子育ての期間の資金計画がおぼろげにでも見えてきます。
近い将来に結婚などを考えている方は、一度実際にやってみることを強くお勧めいたします。

リテラシーって何?

リテラシーとは、辞典では「読み書きの能力」のことをいう。リテラシーには「読み」と「書き」という2つの意味が込められている。「読み」は書かれている情報のインプット。「書き」は情報のアウトプット。つまり、「読み」と「書き」は序列とか度合とかいう関係にある。一般に、読めない言葉を使って文章を書くことはできない、書くためには読めることが条件となる。また、「読み」と「書き」とでは負担のリスクが異なる。例えば、文章を読んでいる人にリスクはないが、文章を書いた者には、場合によっては多方面から難色を示されるなどのリスクを負っている。これらを踏まえ、「読み」と「書き」という要素を、金融リテラシーの観点を加えて整理することが必要である。

「金融リテラシー」という言葉は、耳慣れない言葉だと感じる人も、「最近よく聞く言葉だと感じる人もいるだろう。金融庁が設置した「金融経済教育研究会」の報告書では、経済協力開発機構にならって金融リテラシーを『金融に関する健全な意思決定を行い、究極的には金融面での個人の良い暮らし、を達成するために必要な金融に関する意識、知識、技術、態度および行動の総体』と定義している。金融広報中央委員会では、金融教育を『お金や金融のさまざまな働きを理解し、自分の暮らしや社会について深く考え、自分の生き方や価値観を磨き、より豊かな生活やより良い社会づくりに向けて、主体的に行動できる態度を養う教育だ』と定義している。これらは根本的に同方向を目指しているものである。お金や金融・経済のことを理解し、正しく判断ができれば、より良い生活ができ、より良い社会を築くことができる可能性が高いと考えられている。

主な新興国の総称

 

・BRICs(BRIC)
ブラジル、ロシア、インド、中国の4ヵ国を指します。
ここに属する国が、現在の新興国の代表との見方もあります。
名称はそれぞれの頭文字をとった4文字からで、小文字の『s』は複数形を表しています。
これに南アフリカ共和国も加えた『BRICS』(Sが大文字)との総称も別に存在します。

・NEXT11(N-11)
メキシコ、韓国、ベトナム、インドネシア、バングラディッシュ、フィリピン、パキスタン、トルコ、イラン、エジプト、ナイジェリアの11ヵ国を指します。

・CIVETS
コロンビア、インドネシア、ベトナム、エジプト、トルコ、南アフリカ共和国の6ヵ国を指します。

・VISTA
ベトナム、インドネシア、南アフリカ共和国、トルコ、アルゼンチンの5ヵ国を指します。

・MENA
中東(Middle East)と北アフリカ(North Africa)を合わせた国々のことを指します。
具体的に国を定義しているわけではなく地域によって定義していることもあって、含まれる国は様々な機関の定義によって若干異なるようです。

 

人はなぜ働くのか?

人は報酬を働いて得る。人が働く動機は、自己実現のため、社会のためなどさまざまだが、報酬を得ることが一つ大きな目的なのではないか。そして、働いていれば嫌なことや、辛いことに対面することもある。「そういうことも給料のうちだ」と考える人もいる、そんな側面もあるだろうが、そういった考え方には組したくない。その理由は、ブラック企業の存在や、過労死につながるような勤務形態を、認めることにもなりかねないからである。それに、労働者にとっても企業にとっても、イヤな日々を送ることは決して正しい姿ではないでしょう。勤務時間の管理などについては、特に企業側に法令遵守の徹底が求められてはいるが、それを基盤としても労働者の意識に依る面が非常に大きいのではないだろうか。

企業は製品やサービスを世間に供給するが、それらを幅広く受け入れている社会は、企業の活動が世間の役に立っているということを意味する。製品やサービスが世間で受け入れられるということは、企業の利益が増え、それに伴い従業員の給料も増加することになるであろう。

企業の業績向上に伴い、労働者は間接的にではあるが、社会貢献に協力しながら、自らの収入を増加させることができるのである。そのためには「仕事が好き」であることがとても大事である。芸能界やプロスポーツ界、ビジネスの世界などで成功した人たちは、資産が一生遊んで暮らせるだけ得ているようでも、働くことをやめないケースが多い。これは彼らが仕事をすることが好きだからなのではないだろうか。こういう次元で、働くこととお金の関係は希薄化する。そうすると働く場や働き方の選択は慎重に行う必要がある。

カーシェアという選択

最近、大都市圏で人気の自動車の利用法としてカーシェアリングという方式があります。
東京や名古屋、大阪などの大都市では慢性的な渋滞もあり、通勤にはほとんどの人が公共交通機関を利用しています。
マイカーをせっかく購入しても休日たまにしか乗らず、それだったらレンタカーでもいいかもしれないと考えても不思議でありません。
ここで紹介するのは、数年前から登場した乗り捨ても自在のカーシェアリングというものです。
カーシェアリングとは会員登録をすることにより、会員相互の聞で特定の自動車を共同使用するというサービスを指します。
短時間の利用を想定しているので、一般にレンタカーよりも安価で手軽に利用できるというメリットがあるといえるでしょう。
利用者は登録料を支払って会員となり、インターネットなどで予約をし、街の中の専用の駐車場に置かれた自動車を利用して、目的地で別の専用駐車場に返却するというシステムです。
レンタカーは最低でも6時間利用が一般的のため、短時間でマイカー代わりに利用する人には便利な手段といえます。
会員には個人会員だけでなく法人会員もあり、会員数もこの数年間で急速に伸び、市場参入する事業者も増えています。
ガソリン代も保険料もこみこみの価格で利用できる簡便さは、レンタカーでは得られないと言えるでしょう。
カーシェアリングのコストも例示しておきましょう。

入会金(カード発行料)1550円

月額基本料1030円

利用料206円/日分(6時間パック4020円)

安心補償サービス309円/利用毎

したがって、1時間の利用で1000円、2時間の利用で2000円程度となっています。
タクシー利用よりは割安でしょう。
ただ、難点があるとすれば、自宅から最寄りの場所にシェアリングのポイントがあるかどうかですが、最近は都心部だけではなく、住宅地などでも増えてきていますし、利用可能か空き状況をスマホなどで確認もできるので、大都市においては利用価値はかなり高いと言えるでしょう。

車所有のランニングコスト

さて、車を所有している場合、日々のコストとして意識されるのはガソリン代でしょうが、マンションなどの場合には駐車場代がかかり、都市部では数万円のコストとしてばかにできません。
そのほかに毎年5月末期限の自動車税の支払いがあります。
また、法定の車検は2年ごと(新車購入の場合は最初の車検のみ3年)にあるので、その費用も支払うことになります。
洗車や日常の点検は自身でやるとしても、これらはいったいどれほどの支出になるのでしょうか。
一例で示してみます。
Yさん(新車購入2年目、普通乗用車3ナンバー、重量1トン、1600CC、年間走行距離5000キロ、燃費平均ロキロ/L)
*車検はディーラーに出す予定。

・毎月のランニングコスト
ガソリン代 4170円(月平均走行417キロ、110円/L換算)

駐車場代 1万5000円

保険料 2083円(年間2万5000円として、車両保険含まず)

自動車税 3292円(年間3万9500円)

車検代 3333円(1年分4万円として高めに推定)

合計 27,530円

この計算では、購入費用を含んでいません。
購入費用が諸費用を含め350万円として、この車を2度目の車検前に乗り換えるとし、売却時の下取り価格を100万円だとすると、実質250万円の車を5年で消費することになりますから、毎年50万円の価値が失われる(減価償却)ごとになります。
月換算では4万1670円ですから、ランニングコストにこれを加えるとすれば、毎月の支出総計は6万9200円になります。
約7万円、車を持つことは子どもを一人養うようなものと言われることもありますが、家計支出では大きな割合を占めることになることが理解できます。

中古車の購入

自動車の購入はなかなかの大きな買い物ですから、初めての自動車の購入や若いうちの購入では、中古車を選ぶ人もいます。
ここでは中古車の購入を考えてみましょう。
中古車は新車と異なり、他の人が利用したものですから、よく整備されたものを信頼のおける店で購入することが大切です。
日本では個人の中古車売買は少ないですが、アメリカなどではごく一般的です。
家のガレージの前に車を置いてフロントガラスにFOR SALEなどと貼り紙をしています。
経済学の話になりますが、レモンの理論とものがあります。
中古車市場では質のよいものは市場に出回りにくく、マーケットが成立しにくいという学説です。
これは、もともと中古車は、買い手にとっては、事故歴とか故障歴が不安で、価格が安いほど心配になって買う意欲を失ってしまいます。
一方で、売り手は大切に乗った車できれいだから少しでも高く売りたいけれど、客がなかなかついてくれないので、結局市場から撤退してしまいます。
こうして、買い手と売り手は互いに疑心暗鬼になりがちで、市場には質の良いものが出回りにくく、安く叩かれた質の良くないものだけが残ってしまうという状況が起きやすいという理論です。
となると、中古車選びはやはり個人ではなく、信頼のおける中古車ディーラーで選択すべきでしょう。
整備手帳やコンディションノートなどで事故歴や故障歴がないという確認をすることもでき、半年ほどの整備保証が付帯されることが一般的です。
走行距離や次期の車検を、車検証などで正確に自身の目で確認することも大切です。
もちろん試乗してみることは言うまでもありません。
中古車の購入費用は、新車に比べればずいぶん節約できます。
中古車屈の展示車には、支払総額○○万円などと大きく表示されていたりしますが、見積書でしっかり整備代、登録費用、登録代行料、保険、税金など明細を確認してから検討することが肝要です。
本体価格は登録からの経過年数で大きく違ってきます。
走行距離が少ない割には格安だったりするものもあります。
もちろんそうした事情は納得がいくまで説明を聞くことです。
中古車は通信販売もよく目につきますが、「品質が確認できない」「納車まで車を確認できない」など、店に出向くことなく画像で確認できて購入できるメリットはあるものの、販売条件なども含めて確認に手間もかかり、あまりお勧めできません。