学校における金融教育の充実

年齢を追って発達段階に合った内容を体系化する取り組みは、日本では過去15年間続けられ、『金融教育プログラム』全面改訂版のなかの「学校における金融教育の年齢層別目標」に、5年齢層における4主要分野の236目標として整理された。4主要分野とは、「生活設計・家計管理に関する分野」「金融や経済の仕組みに関する分野」「消費生活・金融トラブル防止に関する分野」「キャリア教育に関する分野」である。

『金融教育プログラム』全面改訂版では、年齢層別の目標を、家庭や地域との連絡体制、教材の工夫、教科間連携の重視などの取り組みにより学校教育に取り入れることを推薦し、小・中学校、高等学校における優れた指導計画例を紹介している。

金融リテラシーは大学における講座にも期待がもたれている。専攻分野のみならず社会の構成員として判断し、行動する力を持つために、世の経済問題を理解し、生活のなかの金融経済取引を円滑に行う力を養う必要性がある。しかし、大学では専門分野の教育に重きを置く傾向にあり、生活者として必要な学習は少ない。学生課や生協による自由参加プログラムにて、金銭管理講座、ライフプランニング講座が設けられているが、こうした講座を受けている学生は、全国でも少ない。このため、金融広報中央委員会と金融庁では、複数の大学で、金融講座の充実が図られ、広がる期待がある。

全国の研究校などにおける金融教育の優れた実践に共通するのは、実社会の題材を取り上げ、社会とのつながりの中での学習が行われていること、複数の教科の連携のもとで体験的かつ対話的な学習が行われていることであり、金融教育の実践事例や教材が活用されることが期待されている。