将来価値と現在価値の考え方

金融リテラシーを語る上で初歩的な知識として、まず知っておきたいのは、時間が価値を生むという考え方です。
現金を手元に持っているだけでは価値は変わりませんが、金融機関に資金を預けたり、証券などに投資をすれば、時間の経過とともに新たな付加価値を生みます。

 

例えば「今すぐに99万円をもらうか、2年後に100万円をもらうか、どちらかを選びなさい」と持ちかけられたら、あなたはどちらを選択しますか?

ある人は先のことはわからないから、確実にもらえる99万円を今ゲットするという選択をするかもしれません。
でも、ある人は今すぐお金を必要としないので、将来の100万円を選ぶかもしれません。

 

こうした問題を考えるときに有効なのが、現在価値と将来価値という考え方なのです。

現在の99万円(現在価値)は、銀行に預ければ一定の利子がつきます。
ここで話を簡単にするために仮に利子を2%とすると、1年後には100万9800円になります。
これが将来価値です。

現在価値とは今の時点の金銭的価値、将来価値とは数年後といった将来のある時点での金銭的価値を指します。
「時は金なり」と言いますが、まさに労働をするわけでもないのに、時間が新しい価値を生むというわけです。

 

投資の本などでは、よく「お金に働いてもらう」という言い方をしますが、このことを指します。
この時間価値という概念は、ライフプランニングを考えるうえで、とても大切な考え方です。

将来のライフイベントに備えてどれだけの資金準備をする必要があるのか、退職金のようなまとまった資金を手にしたときに、将来の何年間をかけてどうやって上手に活用していくのが賢明かなどを考えられるようになります。

 

例えば、一例として現在のだいたいの金利水準でお金の将来価値を考えてみましょう。

長い間言われていることですが、現在はきわめて超低金利な時代が続いていて、2018年現在では2年物の定期預金では、多くの金融機関で0.01%程度となっています。ですから、100万円を定期預金に預けるとすれば、利息は2年で200円程度です。
つまり、現在の金利水準で言うと、現在の100万円は2年後の将来価値100万200円ということになります。

逆に、2年後の100万円の現在価値は99万9800円ということですので、今すぐの99万円よりもお得と言えることになります。

 

これが、資金の現在価値と将来価値の考え方です。
一定期間に得られるであろう、利息や運用益を加味した金銭価値を比較することで、将来的な損得を吟味できるのです。