お金の稼ぎ方と使い方

決して空から降ってくることはないお金。「働かざる者食うべからず」ということわざがあるように、人がお金を稼ぐためには、働くということが普通である。

ここで、学校を卒業し会社員になった人は、一生に幾らくらいのお金を稼ぐのか、という疑問が持ち上がる。高学歴で大企業に就職した人と、高卒・中卒で中小企業に入った人を比べると、大幅な差がついてしまう。これは、企業規模と学歴の関係を重ねると際立つた差ができてしまうことがわかる。大企業に入社した大学・大学院卒業者、中小企業に入社した中卒者を比べると、生涯でなんと1億数千万円もの差になっているということだ。

このことが、世の中の親が子どもを大学に進学させ、大企業へ就職させたいと願う理由なのではないだろうか。しかし、この統計は、あくまでも過去の数字でしかない。今日の雇用環境は大きく変貌しており、こうした学歴や企業規模による生涯賃金格差が、今までと同じように実現される保証はないのである。

それよりも、より深刻なのは、雇用形態に伴う給与格差が今日的な問題として浮上してきている。正社員には、今までの年功序列型の賃金体系の適用がうかがえるのに対し、派遣労働者のような非正社員の賃金には年齢による変化に基づく対応がほとんど認められていない。しかもこの統計には、ボーナスや退職金は含まれておらず、社会保険や年金などを考えると、ボーナスや退職金が支給され、社会保険や年金などで保護されている正社員と、ボーナスや退職金は支給されず、社会保険や年金などで保護されていない非正社員の実質的な生涯賃金格差は、さらに広がるものと思われる。派遣労働に関する法律ができているが、保護には至っていない。